STAFF COLUMN スタッフコラム

自慢のシミ抜き(その2)

2018.09.25

前回ご紹介したように、シミの原因は食べ物だけでなく、インクや墨、他の色物からの色移り、漂白剤による色抜けなど、実にさまざま。

これらを徹底除去するか、限りなく目立たなくする作業を行います。プレミアムファクトリーのシミ抜き工房には、より高難度のシミトラブルが集められ、シミ抜き専門職人の手で徹底処理します。作業の様子は店内から窓越しに見学できるんです!

田中咲子さんはピュアクリーニングが誇るシミ抜き専門職人。京都の呉服専門シミ抜き業者のもとで研修を受け、シミを取る技術と併せ、シミを目立たないように色調整をする技術をマスターしました。


この日は田中さんのもとに、ボールペンをポケットに入れたまま洗濯してしまい、インクが滲んで染みてしまった白いユニフォーム、ピンク色に色移りしてしまった青と白のボーダーセーター、漂白剤が飛び散って色抜けしてしまったウールのパンツなどが集められました。


まずはインク染み。薬剤をかけながら、噴霧器で少しずつシミの層を剥がしていきます。


広範囲に飛び散るシミを手作業で一つずつ潰していく、根気の要る作業。
インクという原因が判っているので、比較的対処しやすいのですが、それでもかなりの時間を要します。


これ以上薬剤を使用すると、生地を傷めると判断した時点でコンプリートします。


次いで、漂白剤による色抜け。グレーの生地にポツンとオレンジの色抜け部分。結構目立ちますね。こういう場合は、反対色で色補正を行います。


こちらが反対色のチャート。


オレンジの反対色であるブルーの酸性染料を、水で溶きながら、筆で丁寧に押さえていきます。



ボーダーセーターの青の部分に飛び散った漂白剤、薄いオレンジ色がまだらに付着しています。
こちらもブルーで補正していきます。


とにもかくにも、シミを付けてしまったら、そのままの状態でピュアクリーニングにお持ちください。
今回ご紹介の特殊シミ抜きは有料サービスとなります。シミの状態によってお値段が変わりますので、店頭でご相談ください。

 

 

 

 

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